〈オリジナル英文記事〉セカンドライフのどこかで、24人のウォルター・コバックの化身が薄汚いストリートに現れ、バーチャル世界の悪やメタバースの左翼に手荒な正義で立ち向かっている。もしくは、ナイトクラブを渡り歩いたり「Bloodlines」で遊んでいるかもしれない。いずれにせよ、今月のはじめに販売を開始してから、アメリカンコミック原作で、これから映画が公開されるWatchmen（ウォッチメン）に出てくる、違法に活動を続けているヒーロー、ロールシャッハに『インスパイアされた』アバターのセットが24体売れたとTheo Forderは概算する。XstreetSLでL$190で販売されているForder作のヒーローには、四つ爪アンカー、火を噴くエアゾール缶、そしてポーズとアニメーションのセットが付いてくる。そのうちの一つのアニメーションは、アクションをするときにロールシャッハの口癖「Hurm」という声が出る：
Dentroにあるアダルトショップの外で、エアゾールの火炎放射の実験台にされる不幸なライター
24人の「ロールシャッハ」の売り上げは、約USD$18-- 例えれば、ウォッチメンの映画を見るためにチケットが2枚買えるくらいである。もしTheo Forderがそうしたいと思えば。しかしForderは、彼の製作は、著作権が保護されているものに対して、ファンが尊敬の気持ちから作っているファントリビュートだと考えているので、売り上げを換金するつもりはないという。同じように深い感銘を与えるウォッチメンの中の有名キャラ、シルクスペクターのトリビュート作品を作ったクリエイターRogan Eberlainも、同じような問題について気を使っていた：
Roganの作ったスペクターの価値を十分に楽しむためには、できるだけ近くによって見る必要がある。ちょうどいい加減に光沢の入ったラテックスのキャットスーツ、ザック・スナイダー監督の映画の中でスペクターを演じたマリン・エイカーマンを思わせる、あたたかさと無気味さのあるスキン。Roganは販売価格L$750のこのスペクターアバターが、20体くらい売れると見積もっている。
ウォッチメンに対して（ライセンス契約などの）権利を持っている団体との関連はどうなのだろう。私はForderとEberlainに、権利を持っている団体やxStreetSL、現在はリンデンラボによって所有されているEコマースサイトから、著作権侵害に対しての警告を受ける可能性があると思うかどうかたずねた。
「私は、色々な人に尋ねました。」とForderは、私に話した。「そして、もし製品の前に何らかの前置き、例えば『インスパイアされた』とか『～を参考に』などと書いてあれば、問題にならないはずだと・・・そのせいで、私の店の商品名やアイテムには注意深い言葉が使われています。そして…」と彼は付け加えて言った。「私のL$はL$のままです。金銭的な利益を受けているわけではありません。まぁ、換金すれば2、3回分のガソリン代くらいにはなりそうですが。」
「心配というような気持ちはありません。」Rogan Eberlainは言う。「もし訴訟問題になるようなことがあるなら、その時は素直に従います。私は金持ちになろうと思ってやっているわけではないし、著作権を持っている人達から金銭を騙し取ろうとしているわけでもない。ただのファンなのです。私は、ただ自分が好きだと感じるものだけを作っています。好きなものだから続けることができるのです。大体、コストを考えたら、やっとトントンというところです。時は金なりという世の中では、利益を生まないものに、こんなに手をかけることはできなかったでしょう。」「私はファンなのです。」Roganは、この言葉で締めくくった。「コスチュームでドレスアップして集まりに出かける。私はただ、ここでできることをしているだけです。」
「私もです。」とForderも言った。「ほとんどアートのようなものなのです。私にとっては、どんなアバターでもそれを作っている時に、絵を完成させたり、映画を撮影するといったことと同じような満足感があります。アバターは見せるものであり、それを持つ人にとっては他の人から見られたり、（そのアバターとしての）体験ができるものなのです。」
Sanny(りす)Yoshikawa
2007年4月より、SLウロウロユーザー。オーストラリア在住。音楽イベントによく出没します。悩みの種は微妙な時差でイべント中に眠くなること。超有名ブログの日本語訳は大チャレンジですが、日本のユーザーの皆さんとNew World Notesの記事をシェアすることができれば光栄です。
ゆるゆるSLブログ「りすが行くわよ」http://ameblo.jp/sannyy/
Comments