WEBは3D世界の未来となるだろうか? FlashやUnityなどのプラグインを通さずに、仮想空間をウェブブラウザ上に作っている新しい開発スタジオ、Kata Labsにとって、これは賭けとなる。FlashやUnityなどの代わりに、KataはWebGL、Mozilla Foundation によって開発された新しい3Dグラフィックフォーマットを使っている。
WebGLの標準バージョンは、Safari、Chrome、そしてFireFoxで、もうすぐ公開される予定だ。(Kata Labsのページで、各ブラウザに対応した現バージョンのWebGLをインストールすることができる)またKataは、スタンフォードの革新的オープンソース仮想世界プロジェクトであるSirikataのコードも使用している。
Kataは、スタンフォードヒューマニティーラボの前ディレクターHenrik Bennetsenによって始動された;スタンフォードで働く前に、彼はリンデンラボの客員研究員としてひと夏を過ごしている。(Henrik Lindenとして、彼はSLの活動を定義する時の最も重要な参考文献とされている"Immersionist versus Augmentationist"という、非常に影響力のあるエッセイを書いた。)
セカンドライフに深いバックグラウンドがありながら(または、ある為か)Henrikは、未来の仮想世界活動の場として、セカンドライフのようなスタンドアローンクライアントではなく、WebGLのようなWebベース標準に賭けた。他のウェブページからクリック&ドラッグだけで、シミュレーションの中に新しいイメージを加えることができる3Dイメージギャラリーを撮影した、Bennetsenによるナレーション付きのこのビデオが、その理由を示している:
「結論として、仮想世界を〔WebGLの中に〕作りたい場合、多くのものがブラウザの中にあれば…3D空間を作ることが、非常に簡単になります。」Henrikは私にこう言った。
そしてほぼ間違いなく早い;このデモは、秒速30フレームで動いている。(Henrik はJavascript のオープンソースアスペクトによって、パフォーマンスを更に良くできると信じている)今のところ、このプラットフォームにはアバターがいないが、Bennetsenは、Evolver やMixamo といった会社が持っている技術を使うことで、アバターをすぐに取り入れることができると思っている。「私達の空間にアバターを加えることは、まったく難しいことではありません」と彼は言う。彼は、セカンドライフの開発者にとって、リンデンラボから許可された別個の要素だけではなく、全ての環境をコントロールするチャンスであり、非常に魅力的な提案だと考えている。
それは、彼のビジョンに同意するかどうかにもよるが:
「3Dは、ビデオがウェブテクノロジーになったのと同じように、ウェブテクノロジーとなってきています。」Bennetsenは私に言った。「ウェブは、ドキュメントをデリバリーするプラットフォームとしての役割から離れ続け、本当の意味でのアプリケーション環境となってきています。」Google Waveと他のアプリの時代について、彼は議論する。「現在、私達が仮想世界と呼んでいるものは、多数の中の一部となるでしょう。…私は、私達の仮想世界という言葉の意味が変化すると予言します。」(彼は、ダイヤルアップモデムがまだ人気だった頃に始まったVRMLについて、当時かなり先を行くものだったと論じている)
Kata Labは、ウェブページとは切り離され、別個にディスプレイされる、際立ってセカンドライフとは異なった仮想世界のビジョンを強調している。しかし、彼はSLもWebGLに転向できると考えている。「SLは、グラフィックを変更する必要があります…しかし、私が思うには、ウェブへの転向が本当のセカンドライフ2.0となるでしょう。なぜなら、それが本当の変化だからです。」HenrikはThereとProject Wonderlandの終了により、セカンドライフが、ほぼ最後のノンウェブ3D仮想世界になったと言う。
「私は、これを最後に、新しいパラダイムに向かっていくと思います。」と彼は言う。彼がリンデンラボで過ごした間「例えで言えば、私達は3Dがウェブを食うと思っていました。」しかし「私は最近になって、少なくとも初めにウェブが3Dを食うと確信しています。」
2007年4月より、SLウロウロユーザー。オーストラリア在住。音楽イベントによく出没します。悩みの種は微妙な時差でイべント中に眠くなること。超有名ブログの日本語訳は大チャレンジですが、日本のユーザーの皆さんとNew World Notesの記事をシェアすることができれば光栄です。
ゆるゆるSLブログ「りすが行くわよ」http://ameblo.jp/sannyy/
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