メタバースミュージシャンであり、Web2.0のアナリストでもあるGrace McDunnoughが、Harvard Business Schoolの"Linden Lab: Crossing the Chasm"と呼ばれるケーススタディーに関して、明敏で重要な投稿をしている。このケーススタディーは、彼女に疑問を抱かせた:何がセカンドライフをメインストリームの位置まで押し上げるだろうか?
"Crossing the Chasm"『キャズム』の著者であるGeoffrey Mooreによって提唱されているこのビジネス戦略は、特定のマーケットセグメントを激しく追従するというものだ。Graceは、Lindenが、どのセグメントにフォーカスするべきか考えた。Harvardの分析では、企業顧客、教育者、大人の消費者またはティーンという結果だが、Graceは、どのセグメントも、セカンドライフを溝を越える位置まで押し上げることはできないと疑っている。例えば、教育者に関してはこうだ:
私は、教育マーケットは過剰供給になっていると確信しています…そして、土地導入のモデルチェンジと合わせて、最近のJohn Lester/Pathfinder Lindenの辞職によって、Labとedurati(教育者、思想家、企業家)との過去の恋愛関係が、「老夫婦の関係」-安全で、確実で、それほど広く成長することはなく、セックスが減る-に変わったことを示しています。
なるほど。それでは企業についてはどうだろうか?Graceは、こちらでも懐疑的な意見だ:
"embedded practitioner"(先駆者) として、私は、まず人々にWebExやAdobeConnectなどのシンプルなプラグインをダウンロード、インストールさせることが、どんなに難しいか知っています。それらのプラグインのダウンロードが標準のセカンドライフとオリエンテーションよりも、はるかに簡単であってもです。その為、私には、このセグメントがMooreが言うところの"beachhead"(足がかり)になると考える事は非常に困難です。
Ms. McDunnoughは、沢山の素晴らしいポイントを指摘しているが、もしかしたら問題を複雑に捕らえすぎているかもしれないと思う。どんなマーケットがセカンドライフにキャズム(深い谷)越えをさせるだろうか?ここに一つのアイデアを書く:
過去にセカンドライフに興味を示した全ての人々、そして近い将来興味を持つ人々。
なぜならば、それが最も大きなマーケットだからだ。2003年以来、およそ1500万人の人々がセカンドライフをダウンロードし、ソフトウェアをインストールして、セカンドライフへの興味を十分に示している。問題は、そのほとんどの人が、セカンドライフの中で探していた、続けるのに十分なほど楽しめるコンテンツへ容易にアクセスすることができなかった。今でも毎月、約40万人の人がソフトウェアをダウンロードし、似たような検索をしている。そして、その保持率は変わっていない。
私の意見では、これこそが精力的なマーケティングキャンペーンと新しいユーザー体験によって、着実に推しすすめられるべきセカンドライフのコアマーケットだと考える。もしSLが保持される割合が、現在の10-15%程度から20-30%くらいに上昇すれば、現在の80万人アクティブユーザーを数百万人のユーザーベースに成長させることができる。そして、その時になっておそらくやっと、成長のネットワーク効果を成し遂げられるだけの人口になるだろう。そしてこれは、すでにSLに興味を示した人だけの見込みである。私の視点では、事実上そこから、教育、企業、そして他の分野といったマーケットが、成長していくと思われる。
あなたの意見はどうだろうか?答えを出す前に、素晴らしい読者コメントを含めて、Graceの分析に全て目を通して欲しい。
2007年4月より、SLウロウロユーザー。オーストラリア在住。音楽イベントによく出没します。悩みの種は微妙な時差でイべント中に眠くなること。超有名ブログの日本語訳は大チャレンジですが、日本のユーザーの皆さんとNew World Notesの記事をシェアすることができれば光栄です。
ゆるゆるSLブログ「りすが行くわよ」http://ameblo.jp/sannyy/
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