Sanny Yoshikawa が、New World Notesのなかから、毎月おすすめのバーチャルワール ドニュースを日本語で紹介します。
Sanny Yoshikawa covers the monthly virtual world highlights from New World Notes for virtual Japan.
「コミュニティが物に価値を与える」―メタバース時代のバーチャル富裕層についてBustleの取材を受けました
エンターテイメントやライフスタイル情報を発信するWEBメディアのBustleからWagnerが取材を受けました。レポーターのAllie Volpeさんは、記事のなかでメタバースで誰がお金持ちになるのかと質問をしています。
バーチャルな土地や巨大なヨットは、それを認めてくれるほかのユーザーがプラットフォームにいなければ、メタバースにおける富の証にはなりません。特に、部外者がこのようなアイテムに高価なプライスタグ以外の価値を見出さない場合はそうなるとAuは言います。「私には、コミュニティが物事の価値を高めること、社会の結束が物事の価値を高めることを(メタバース)スタートアップが見逃しているように思えます。」
また、メタバースプラットフォームで本当に価値のあるものは何かについて、詳しく説明しました。
Auは、Jarという名前以外知られていない、VRChatというプラットフォームのユーザーが自分のゲームを構築した例をあげます。Jarが作ったゲームは大人気となりフォロワーを増やしてPatreonを立ち上げました。今では新しいVRChatのゲームを作るために支援者から毎月数千ドルを受け取っているそうです。「価値という点では、この話のほうがふさわしいと思います。」とAuは言います。「人々は彼女のクリエイティビティを本当に愛しており、それ自体がコミュニティとなっているのです。」
詳しくは…
"Community Makes Things Valuable" - I Talk About Virtual Wealth In The Metaverse Era On Bustle
潜伏中のOsmia、ロシアが侵攻中のウクライナにいるSecond Lifeクリエイターからのメッセージ - UPDATE: 彼女の街は現在占領されている
【3月2日掲載時の内容です】
Second Lifeのコミュニティは、バーチャルワールドにいるウクライナのユーザーを支援するために結集しています。しかし、このようなときの支援は限られた範囲にしか及ばないようです。SLで愛されているファッションブランドOsmiaのクリエイターHannaさんとWagnerがメッセージのやり取りをしました。
Wagnerとメッセージをやり取りした当時のHannaさんは、最近SLアカウントにアクセスできなくなり、インターネットへのアクセスも散々な状態であったようです。ソーシャルメディアのインスタントメッセージでは、こんな表現をしていました。「質問があれば聞いてください。でも、私がしばらく姿を消したら、隠れているということです。」と。
Second Lifeユーザーは、リンデンドルの売上を現地通貨に換金できることを期待して、彼女や他のウクライナを拠点とした店から商品を購入しています。Hannaさんは、心配してくれるSLユーザーに感謝を示しつつも、両替所が機能していないことや、銀行へ行くことも危険であるため、すぐにお金を手に入れることが難しいと語ります。
現在、ウクライナの大都市のひとつにある家族のもとに身を寄せているHannaさんには、リンデンドルの現金化よりも差し迫った懸念があります。彼女は妊娠6ヶ月を超えたところなのです。
「夫は、妊娠を維持するために必要なホルモン剤など、必要な医薬品を何とか買ってきてくれました。私たちは激しい砲撃から生き残る必要があります。父と夫は私をポーランドに連れて行きたがっていますが、今は移動がとても危険です。道路に出ることはできますが、略奪者と砲撃に直面してしまいます。明確な計画はありません。私たちは生き延びようとしているのです。」
Hannaさんはウクライナでの状況を頻繁にソーシャルメディアに投稿しています。そこには残忍で持続的な攻撃を受けている故郷の写真やビデオ、砲撃から逃れるために彼女が中に隠れているシェルターの画像などが公開されています。でもその隣には、Osmiaのファンが彼女をタグ付けしたスクリーンショットやSecond Lifeでの気楽なファッションのポーズが投稿されているのです。そのコントラストがシュールで、胸が締め付けられます。
「正直言って、あなたに何を書けばいいのかわかりません。街の子どもたちや家族が死に、人々が姿を消しています(車の中で撃たれているのが見つかるのです)…私の街は包囲されています。この先どうなってしまうのかわかりません。」と、HannaさんはWagnerに言いました。
彼女は最近の投稿で、彼女やほかのウクライナ人を心配する人々に向け、バーチャルファッションを購入する以外に、ウクライナ軍を支援するためにウクライナ国立銀行への寄付を勧めています。
22:58pm更新:今夜Hannaさんの様子を確認したところ、彼女は悲惨な近況を送ってきました。「こんにちは、私の街は占領されています。街には大勢の兵士がいて機材もたくさんあります。彼らに殺されないように、私たちは外出しません。」
Second Lifeを利用しているウクライナ人は数千人いると思われる
【3月4日掲載時の内容です】
ウクライナのアクティブなSecond Lifeユーザーは、およそ3000人いると推測されます。SimilarWebのデータによると、SecondLife.comの訪問者の0.5%がウクライナからのアクセスです。Linden Labの公開データと内部関係者の話からすると、アクティブなSLユーザーはおよそ600,000人です。つまり、単純計算で3,000人のウクライナ人がいることになります。これは国際的なSecond Lifeコミュニティの中では大きな存在ではありませんが、かなりの数です。彼らの多くは、このプラットフォームのコンテンツ制作者であり、ここにその一部がリストアップされています。
しかし、現時点では、彼らのほとんど、あるいはほぼ全員が、スクリーン上にデジタルで描かれた理想的な世界ではなく、下の写真のような、むき出しの地下室を見ている可能性の方が高いのです。この地下室は、SLの人気ファッションブランドOsmiaのクリエーターHannaさんが、妊娠6ヶ月にもかかわらず夫とともに家を飛び出して一時避難した場所です。
Wagnerは、できるだけHannaさんとSNSで連絡を取り合うようにしてきました。水曜日に彼女について書いて以来、近況はどんどん悪くなっています。彼女は今、ロシア軍の占領下にある街で身を隠しています。
「精神的に辛い」とHannaさんはメッセージをくれました。「街のなかは本当に危険です。」
「でも、あなたに伝えたいのは、(私の街は)ウクライナで、ここでは誰もロシアに行きたくないのです。誰も!ウクライナだけです。」
彼女の言葉の理由はこれです。:「現在、メディアは違うことを言うかもしれませんが、ここでは誰もロシアに行きたがらないということだけは知っていてください。」
ウクライナでは、インターネットに接続できる人たちでさえ、外の世界との接触や情報を所々にしか得られていないというのが、私の印象です。世界が自分たちを見て、自分たちのことを願い、自分たちのためにできることは何でもしてくれている、ということを知らないのかもしれません。
もしあなたがSLコミュニティの中に彼女のような人を知っているなら -- もしかしたらあなたが当事者かもしれませんが -- 今すぐ連絡を取ることを検討してください。おそらくSecond Life経由ではないほうがよく、Discord、Flickr、Twitter、Instagram、TikTok、Plurk、Facebookなど、私たちが使っているどんなメッセージプラットフォームでも構いません。いま起きていることが、どのように終わるのか、またどのように支援するのが最善なのか分かりません。しかし、人々が今、自分は一人ではないということを知りたがっていることは確かです。
Linde Labは、Epicやほかのゲーム会社が行っているように、ロシアのSecond Lifeユーザーによる支払いをブロックするのでしょうか?
【3月7日掲載時の内容です】
UPDATE: ウクライナのコミュニティ支援をリードしたロシア人SLユーザーが返信しています。
3月4日金曜日に、Linden Labはウクライナに拠点を置く何千人ものSecond Lifeユーザーのために一時的な支払い免除を発表しました。
月曜日より、プレミアムメンバーシップや土地維持費などの定期的なアカウント料金の30日間の一時停止を認めることで、対象となるウクライナ在住のコミュニティメンバーをさらにサポートする予定です。 30日後に再度検討し、必要に応じて次のステップとして何ができるかを検討します。ウクライナにお住まいのコミュニティメンバーの皆様のなかで具体的なご質問がありましたら、サポートまでお寄せいただくようお願いいたします。
今後、もっと多くの対策が取られるかもしれませんが、これは良い出発点といえるでしょう。
一方、メタバースプラットフォーム「フォートナイト」とMMO「World of Warcraft」のパブリッシャーであるEpic GamesとBlizzard Activisionはそれぞれ、ロシア国内での取引を停止しました。
SimilarWebのデータによると、Second Lifeユーザーベースの約2%がロシア人--つまり、60万人のうちおよそ1万2000人です。彼らの多くは、Second Lifeのプラットフォーム上でバーチャルコンテンツを販売することで、現実の収入の一部または全部を得ているため、もしLinden LabがEpicに追随すれば、これらのユーザーは経済的に影響を受けることになります。(ただし、おそらく、現在の制裁下でロシアのSLユーザーがリンデンドルを現金化するのは難しいか不可能だと思いますし、禁輸措置下のロシアルーブルはほぼ無価値です。どちらにしても望ましい状況ではありません)
Linden LabがロシアのユーザーをSecond Lifeからブロックすべきかどうかは未解決で難しい問題です。
道徳的な観点からすると、アイテムの購入を通じてウクライナのSLを支援する活動を推進したのはロシアのSecond Lifeユーザーであり、このような遮断が、自国政府のウクライナ侵攻に最も反対しているロシアの人々をどれほど傷つけるか考えると胸が痛みます。少なくとも、Epicは、ロシアの支払いを一時的にブロックしても、ロシア人がゲーム世界にアクセスし、世界中の人々と交流できるようにするという、実行可能な妥協案を持っているようです。(プーチンが伝統的な外部ニュースを検閲している今、さらに重要です。)
Wagnerはこの疑問についてLindenLabに連絡を取っていますが、もうひとつ別の疑問もあります。ロシアのSecond Lifeユーザーは国際的な決済システムにアクセスできないことで請求書の支払いができなくなったら、彼らのバーチャルの土地とアバターはどうなるのでしょうか?
3月8日更新:ウクライナのクリエイターに対するコミュニティの支援を先導したロシアのSecond Lifeユーザー、Akirakiyoi Residentさんは、ロシアへの販売禁止の可能性についてこのように述べています。
「私はLinden Labが(EpicとBlizzardの)先導に従うべきでないと思う。SL内のストアオーナーとして、またロシア出身者として偏見があるかもしれませんが、他の国の人たちと同じように、私たちにも養うべき家族がいます。このような制裁は、プーチンを支持する人たちよりも、プーチンに反対する人たちを傷つけるものです。彼の支持者は、例えばNetflixやSecond Lifeが何であるかを知らない高齢者です。ゲームをしたりスターバックスでコーヒーを飲んだりしている若い世代は、彼に投票したり、彼を支持したりする人たちではありません。だから、もし企業がこのような制裁で(プーチンの支持層が)彼を嫌いになると考えているなら -- それは間違いなのです。」
Image credit: Meriluu Lumoss' "Peace is the only battle worth waging" from the SL Stand with Ukraine Flickr group
VRChatで制御可能な8フィートのリアルロボットを作成した発明家!
VRChatの野心的なプロジェクトはいままでいくつか見てきましたが、これは驚きです。とにかく動画を見てください。日本の発明家、みっちーさんは、VRChatの中で制御可能な、8フィートの高さのトランスフォーマー型ロボットを現実の世界で制作しています。
このプロジェクトは、VRChatとRaspberry Piを仮想的にシリアル通信させることで実現しているそうです(彼のVRChatのユーザー名は「micchy」)。また、みっちーさんは自分のロボットを制御するために仮想世界と現実世界をつなぐソフトウェアを作っていますが、そのコードはほかのミクスト・リアリティーアプリケーションを作るために一般に公開する予定だそうです。
「VRChatと現実世界間のシリアル通信については、多くの可能性を感じており、VR空間と現実世界両方でクオリティを高め、どちらの世界にも貢献できればと考えています。」と、みっちーさんはWagnerに話しました。
「最近シリアル通信を終えたばかりで、現在はアバターの骨格情報をリアルタイムに出力する機能を作っています。2023年中に全身を動かすことが私たちの目標です。いま完成しているのは、頭と手だけですが。胴体については、まず高出力アクチュエータを開発中で、ほぼ完成しています。これから胴体の骨格を作っていきます。」
みっちーさんの進捗状況はTwitterやYouTubeで見ることができます。彼はすでにVRChat内からRaspberry Piへの接続を可能にし、プロトタイプのロボットをVRChatのアバターと接続しています。
メタバースの定義は、以前から申し上げているように、様々なデバイスを通じて仮想世界と物質界が直接統合されることです。例えば『Snow Crash』では、重度の障害を持つ男性がメタバース内から運転するバンに乗って現実世界を移動することができました。
しかし、みっちーさんのモチベーションは、それとはまた違っているようです。
「かっこいいロボットを作りたかった、ただそれだけです。」と彼は言いました。
詳しくは…
Watch: Inventor Creating 8 Foot Real Robot Controllable From Within VRChat!
Second Life のロシア人コンテンツクリエイターが制裁を受けL$を現金化できなくなっている
【3月10日掲載時の内容です】
Linden Labはまだ、同社のバーチャルワールドプラットフォームSecond Lifeでロシア人ユーザーからの支払いを禁止する計画を発表していませんが、米国とEUの銀行制裁はすでに、ロシアのSLコンテンツクリエイター、特にSecond Lifeに生活を依存している人たちに打撃を与えています。
「PayPalがブロックされた後、すべてのロシアのクリエーターはSLでの販売からお金を受け取る機会を奪われました。彼らの多くは、SLで働くことが主な仕事であり、唯一の仕事なのです。」最近のコメントで読者のAlexさんが説明しました。
世界中のSecond Lifeユーザーが親ウクライナ/反ロシアの画像を作成し、Second Lifeのモスクワには多くの反侵略デモ隊が押し寄せ、オーナーは、訪問者に活動自粛を促すため、バーチャル赤の広場に巨大看板を設置しました。これはそのなかで、起きている出来事です。
ロシアに拠点を置くSecond Lifeのコンテンツクリエイターたちは、グループチャット内で、今後の選択肢について話し合っていますが、Second Lifeのコミュニティ全体には公表したがらないようです。
「ウクライナで起こっていることへの同情と哀れみから、ロシアのクリエイターは自分たちの問題を公の議論に持ち込まないのです。」と、Alex は言います。「多くの(ロシアのSL)クリエイターとその家族は、すでに生計を立てることができなくなっています。」
Alexは、短期的なら売上を現金化できなくても、Second Lifeで創作を続けられるクリエイターはいるだろうが、長期になると無理だろうし、今までのようにゲーム内で顧客をサポートすることもできないだろうと考えています。
ほかのロシアのクリエイターAkirakiyoi Residentさんも同様の話を聞かせてくれました。痛烈な皮肉だが、彼はウクライナの同胞クリエイターを支援するために結集した、たくさんのロシア人Second Lifeユーザーの一人でした。
ロシア人クリエイターの多くは、遊びでSecond Lifeをしているだけでなく、近年、ロシア経済の低迷が続く中で、バーチャルワールドのコンテンツ制作を仕事にしているそうです。
「クリエイターのほとんどは、SLが彼らのフルタイムの仕事で、現実の仕事がなく、失業率の高いこの国では大きな危機が予想されます。」とAkirakiyoiさんは言い、次にこう付け加えます。「しかし、もちろん最初に必要なことは、この侵略を止めることです。」
Akirakiyoiさん自身、SLブランドを成功させています。その成功は、彼が仮想コンテンツの作成と販売を続けるために、ロシアを離れようかと考えるほどなのです。
「Second Lifeを離れるつもりはない」と彼は笑いながら言いました。「支払いを受けるために国を離れることはあっても、Second Lifeを離れることはありません。」彼はこのバーチャルな世界が大好きで、約12000人のロシア人ユーザーと同じようにSecond Lifeの常連です。そして、ロシアでバーチャルな仕事を続けることに頼っているのは彼だけではありません。
「これは私のフルタイムのビジネスで、何年もかけて作り上げたものです」と、Akirakiyoiさんは言います。「それに、両親の面倒も見なければならないですし。」
ほかの優れた技術を持った人がプーチンの支配から逃れたいと願っても、彼ほど幸運にはいかないかもしれないと、Akirakiyoiさんは認めています。
【画像】Second Lifeユーザーによる親ウクライナデモの後、Second LifeモスクワSIMのオーナーは、バーチャル赤の広場にこの看板を建てました。「ここはただの歴史SIMです。政治的スローガンを掲げてこの場所に集まらないでください!」
レポート:DecentralandやThe Sandboxのようなブロックチェーンベースのメタバースプラットフォームは、暗号ウォレットの年齢制限によって厳しく制限されています
現在あるメタバースプラットフォームの中で、アクティブユーザー数が最も少ないのは、引き続きブロックチェーン、暗号通貨、NFTを中心としたプラットフォームです。The Sandbox、Decentraland、Cryptovoxel、Somnium Spaceなどのプラットフォームは、ユーザー数が極端に少なく、同時接続数はせいぜい4桁です(通常はもっと低い)。
核となる理由の1つは、何度も繰り返しているテーマですが、このようなプラットフォームがコミュニティよりも投機を優先していることで、仮想世界が通常成功する方法とは全く逆になっていることです。
もう一つの理由は、アナリストのNick Mitham氏が書いているように、ブロックチェーンメタバースのプラットフォームは、事実上成人に限られていることです。
なぜなら、ほとんどの(すべての?)暗号取引所では、ウォレットの所有者を18歳以上に限定していますが、メタバースユーザーのほとんどは18歳未満だからです。
メタバースプラットフォームの)現在の月間ユニークユーザー4億人のうち83.5%が18歳未満です。これは3億3400万人のユーザー数を意味します。残りの13.2%は、6,600万人のユーザーを占めています。
これがブロックチェーンメタバース企業が直面する大きなハードルです。アクティブな市場のユーザー層の大多数は、構築中のプラットフォームに積極的に関与し参加するために必要なツール(暗号ウォレット)の使用を法的に認められていないのです。
しかし、実際にはこれらのワールドが年齢の確認せず、未成年がサードパーティを通してワールド利用をすることを許していると指摘します。
新しいブロックチェーンバーチャルワールドを開発している多くの企業は、魅力的でユニークなユーザー体験を開発するよりも、最初の土地販売によって得られる収益に重点を置いているように見えます。これは、最終的に製品が誰も訪れたいと思わない空のバーチャルワールドになってしまうということであり、その結果、土地の価値の急落が懸念されます。誰もが損をするのです。
これは、新しいメタバース・プラットフォームが、Second Lifeをニッチな存在にしてしまったいくつかの誤りを繰り返している例と言わざるを得ません。18歳以上向けのプラットフォームとしてスタートしたSecond Lifeのアクティブユーザーは、今や30代、40代、そしてそれ以上の技術マニアがほとんどです。後年、リンデンラボはSecond Lifeの年齢制限を16歳に引き下げましたが、遅すぎました。Second Lifeは若いユーザーを惹きつけることができず、約60万人の大人というニッチなユーザーベースにとどまっています。何億人もの子供たちはより敷居の低いバーチャルワールドを利用しています。
ただし、Second Lifeは、ニッチではあるものの、依然として収益性の高いプラットフォームです。しかしブロックチェーンベースの世界が目指すのはどこなのでしょうか?
Nicのレポート全文はこちらでご覧ください。
占領下のOSMIA:ロシア兵が支配する街に潜む、ウクライナ人SLクリエイターの近況
【3月17日掲載時の内容です】
バーチャルワールドの素晴らしいところは、現実世界のさまざまな人たちと具体的なつながりができることです。それは同時に、現実世界でのトラブルが素早く後を追いかけてくるということでもあります。
そこで、Second Lifeで愛されるブランドOSMIAのクリエイターであり、ウクライナ人であるHannaさんの話に戻ります。以前、彼女のことを書いたとき、彼女は妊娠6カ月を超えていながら、ある大都市で家族と一緒に避難していました。
Hannaさんが、現在ほとんどの時間を過ごしている場所の写真を送ってくれました。ロシア兵が外をパトロールしている中、彼女は補強された簡易ベッドで過ごしています。彼女の街はプーチン軍に占領されているのです。
「私は安全です」と彼女は言う。「しかし、2日連続で街の入口で活発な敵対行為が行われています。夫と両親もそこに住んでいます。とても辛いですが、なんとか持ちこたえています。街はまだ占領されたままで、ロシアの軍隊が大勢いて、機材がたくさんあります。食料や医薬品はまだ市内に入れません(市内の食料供給はどんどん悪くなり、医薬品は買えません)。」
ロシアの占領軍は--これはニュースでも読めますが--今、民主主義の体裁を住民に押し付けようとしています。
「私たちがロシアに加わりたいのだと思わせるために、偽の国民投票が行われようとしています。でも、それは嘘です。人々はウクライナを支持する集会を開いていますが、ロシア軍は銃撃でその人たちを追い払おうとするのです。」
そのような状況でも、彼女は世界に向けたメッセージを持っています。「(私の街は)ウクライナです!ウクライナだけです。」
彼女はインターネットに接続することができますが、メッセージのやり取りはソーシャルメディアを介しています。彼女は、コンピューターを隠れ家に持ち込むことができず、華やかで気楽なアバターのためにセクシーな衣装を提供するバーチャルワールドのブランドを管理することができないでいます。
しかし、彼女の信頼できる友人、つまりほかのSecond Lifeのコンテンツ・クリエイターが、彼女が隠れている間、店と生計を管理してくれているとHannaさんは付け加えました。その友人はロシア人です。
14年間、たくさんのユーザーに愛されてきたSecond LifeのSIM、Tempuraがその歴史に幕を閉じました
またひとつ、Second Lifeのランドマークが消えました。Tempraと呼ばれる光り輝く美しい島は、14年前に誕生して以来、200万人以上の訪問者を集めてきました。
しかし、この島は3月末でバーチャルワールドのグリッドを離れることになりました。日本人SLユーザーの「Kikunosuke eel」さんが所有し、作り上げたTempuraは、森、庭園、古い建物で構成された夢の世界です。しかし、現実の仕事に時間を取られ、Second LifeのオーナーであるLinden Labに支払うサーバー代が年間2000ドルを超えていることから、eelさんはついにTempuraを終了させる時が来たと判断しました。
この数年間、彼は赤字の分を補助しながらTempuraを運営していたのです。補助の一部には彼のバーチャル・ジュエリー・ブランドであるMANDALAの売上が使われました。完全無料のこの施設は、開設以来、毎週数千人が訪れ、いつでも、ほぼ満員でした。
eelさんは、個人的な信念の表現として、費用がかかるにもかかわらず、ユーザーの訪問を支えてきました。
「Tempuraは私に利益よりも良いものをもたらしてくれました」と、翻訳されたメモには書かれています。「私の哲学は仏教に基づくもので、そこから多くの影響を受けています。たとえ小さな幸せであっても、多くの人と幸せを分かち合いたいといつも思っています。(現実の世界では)大きなことはできないかもしれないけれど、少しでも他の人の心に触れることができればいいと思っています。」
eelさんは、それに成功したと言っていいでしょう。
しかしLinden Labは、悲しいことに、そうではありません。非常に高いSimのコストは、バーチャルワールドのグリッド全体がAmazonクラウドに移行した数年後でさえ、既存の文化に悪影響を与え続けています。
eelさんは、いずれTempuraを再開するかもしれないと語っていますが、それまでは、3月末以降、そのデジタルな存在はソーシャルメディアの投稿で見るだけになりそうです。
この14年間、私をやや当惑させていた疑問について。なぜ、この素敵な島に粉をつけて揚げた野菜や海産物の名前をつけたのでしょうか?
「外国人にうまく説明できるかどうかわからないが、やってみます。この言葉は、日本では陽気な感じ、興奮した感じ、元気な感じを表す俗語の流行語と結びついていました。そして、天ぷらもよく知られた日本食です。だから、世界中の人が覚えやすいTEMPURAという名前を思いついたのです。」
これでやっと理解できました。そして、お腹も空きました。
この取材に協力してくれたTempura のマネージャー Polly Reinaさんに感謝します。
来月のおすすめバーチャルワールドニュースもお楽しみに!
Snap Shot Location: NEO KABUTO CITY
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