Sanny Yoshikawa が、New World Notesのなかから、毎月おすすめのバーチャルワールドニュースを日本語で紹介 します
Sanny Yoshikawa covers the monthly virtual world highlights from New World Notes for virtual Japan.
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現実のプロジェクトに使用されたバーチャルワールド/XR技術のケーススタディを集めた膨大な図書館
Virtual Worlds MuseumのJulian Reyesが紹介してくれたWEBサイトには、現実世界の様々な場面で使われている、バーチャルワールド/XR技術の膨大なケーススタディを集めた図書館があります。そのほとんどは、明らかに企業マーケティング的な側面がありますが、そこがとても重要です: これは通常ゲームに関連する技術であり、それが企業向けに応用されているのですから。
例えば、上の動画では、3Dグラフィックス/デジタル・ツイン技術が、車の購入体験を向上させるためにどのように使用されているかが分かります:
自動車購入までのカスタマージャーニーに完全に満足している顧客はわずか1%であり(McKinsey)、若い世代ではさらに悪化しています(Accenture)。他業界が顧客体験の新たな基準を設定し続ける中、自動車製造会社はAmazon や Netflixと比較されます。彼らには、顧客を魅了し、関与させ、楽しませる必要があります。この課題に対する答えに秘密はありません。デジタル化は、このような落とし穴に対処し、エンゲージメントを最大化する鍵であり、Lucid Motorsは、それがどのようなものかを示す典型的な例です。
Lucid Motorsは、Lucid Airの発売にあたり、ZeroLightと協力して、世界初の完全にクラウド化された自動車購入のカスタマージャーニーを創造しました。
クラウドという共通のテーマが、あらゆるデバイスのあらゆるインタラクションを支えている。ZeroLightのユニークなクラウドベースのビジュアライゼーション・プラットフォームは、各顧客が携帯電話であろうとコンピューターであろうと、同じCADベースのデジタル・ツイン・モデルを操作できます。つまり、品質とスケーラビリティに妥協はなく、常に同じスムーズで反応の良い魅力的な体験が提供されるのです。
*Virtual World Museumは、NWNのメディアパートナーです。
Here's A Whole Huge Library Of Virtual World / XR Tech Case Studies For Real World Projects
Second Life商人の多くが、仮想世界経済は寡占的と指摘している。Linden Labはどう介入すべきか?
Patreonに掲載されたレポートからの重要な発見について考察してみましょう。アンケートに回答してくれたSecond Life商人の半数近くが、仮想世界経済は寡占状態にあると信じています(上のグラフ参照)。SLブランドの一部が仮想経済に対して寡占的な力を持っていると考えている商人が複数おり、37%の人も、その可能性を感じています。
回答者からの匿名のコメントは、その懸念を具体的に浮き彫りにしています:
SLクリエーターの世界では、特にゼロから始める場合、たくさんの門番に遭遇します。{トップブランドA }や {トップブランドB}のような特定のボディ開発キットのアクセスに制限があったり、特定のイベントのアクセスが制限されたりと、ブランドを始めたばかりではクリエイターとして成長するのが難しく、たとえ知識やポテンシャルがあったとしても、品質やオリジナルコンテンツよりもフォロワーに頼らなければならなくなっています。
洋服の市場を見ればわかりますが、どれだけのボディが現れては消えているでしょう。時代遅れのボディがなければ使えなくなってしまうものも沢山あります。人々は、ボディメーカーがしていることについていかなければならないし、複数のボディにフィットするものを作らなければなりません。そして意図的に難読化された開発キットでは、しばしば混乱が生じるのです。
開発キットの門番は、SLのサードパーティーコンテンツ制作エコシステムの健全性にとって大きなハードルです。私の言っている意味が分かりますよね。
さらにイベント会社や他のクリエイター、そして最終的には...私たちの作品だけでなく、観客がログインするか、そしてお金を使うかどうかにも大きく左右されるのです。
SLのクリエイター経済で起きているネガティブなトレンドのいくつかは、他のブランドの選択によるものだと思います。ボディブランドは本当に深刻に私たちの市場の機能に影響を及ぼしており、市場に出回っているブランドやボディやMODの量は、それがプラスであるのと同じくらい、多くの点で市場に悪影響を及ぼしています。顧客とクリエイターの対立はかつてないほど激化しているのです。
現実世界では、政府が寡占化の進行に直面した場合、このような強力な企業/連合に規制や税金を課し、さらには小さな企業に分割する傾向があります。Second Lifeの実質的な政府であるLinden Labはそのようなことはできません。
Wagnerは、寡占的な力の感覚を和らげる「ニンジン」を提供することに、いくつかの可能性を感じています。そして3つの提案をします:
高度に最適化されたメッシュボディ・オプションを公表/強調する。 すでに、トップ・メッシュ・ボディの多く(ほとんど?)がいかに重すぎるかについて長々と書いてきました。このことは、Linden Labがハイライトを当てる機会を作ります -- おそらく最適化されたボディのコンテストができるのではないでしょうか?ラグを最小限に抑えるために美しく合理化されたメッシュボディです。経済にとっても、仮想世界の全体的なパフォーマンスにとっても良いことでしょう。
Lindenの土地でショッピングイベントを主催するサードパーティ企業を雇う。 Linden主催のインワールドでのイベントは、非営利性が高い傾向があり、それは素晴らしいことです。しかし、ショッピングイベントは、メインランドに多くの楽しいトラフィックをもたらすでしょう。ラグを(多少は)軽減するために、複数のシムにまたがって開催することもできるかもしれません。問題なのは、LindenLab自身が管理するのであれば、これを成功させるのは難しいということです(ドラマが起きたり、えこひいきに対する非難など)。そこで、サードパーティの仮想世界イベントスタジオ(このようなスタジオはたくさんあり、多くのメタバース・プラットフォームでイベントやマーケティング・プロジェクトを行っています)を雇って、イベントを成功させることが解決策の一つとなるでしょう。そして、SLコミュニティ以外の人々によってキュレーションされた新しいブランドを紹介するチャンスになるかもしれません。
もちろん、寡占を減らす主な方法は経済を成長させること、つまりアクティブユーザーを増やすことです。Second Lifeのアクティブショッピングマーケットはとても小さいので--アクティブなショッピングユーザーはおよそ30万から40万人です--一部のブランドが大きな力を持つことは避けられません。しかし、アクティブユーザーベースが数百万人にまで成長すれば、新しい市場や新しいニッチカテゴリーが生まれる可能性があります。
ブレインストーミングに悪いアイデアはないとよく言います!NWN読者の皆さんはどう思いますか?
動画:XR RealityのDominque Wuとの対談
Wagnerが、XR Reality Proポッドキャストに出演し、 Making a Metaverse That Mattersをテーマに、配信者のDominque Wuさんとメタバースについて話しました。Dominiqueさん自身も『Spatial Design』の著者であり、最近までHorizons Worldsの開発者でもあったので、メタバース・プラットフォームで何がうまくいき、何がうまくいかないかについて深く掘り下げることができたようです。
音声だけ聴きたい人は、SpotifyやApple Podcastsをご利用ください(本人はカメラの位置が悪かったと気にしているようです):
タイムコード付きのハイライトはこちら:
- 12分:メタバース相互運用を目標にする問題点
- 14分:メタバースで単一のIDを使いたいか?
- 18分:現実世界の単一なアイデンティティに焦点を当てることが、なぜメタバースの戦略を傷つけたのか?
- 22分:没入感の重要な要素--そして没入感にVRが必要ない理由。(Metaは、それを苦労して学んだ)。
- 25分:Second LifeとHorizon Worldsが最近どのように進化してきたか、そしてプラットフォームの普及と年齢層との関係について。
- 33分:Z世代はどのようにメタバースを形成していくのか -- そしてなぜユーザーコミュニティの多様性(年齢層など)がメタバースの理想なのか
- 37分 :WEB3/クリプト/ブロックチェーン関連のメタバース・プラットフォームの中核的な問題/課題
- 44分: Starving Artistの共同制作者であるLAGurlzのように、Robloxのメタバースプラットフォームでお金を稼ぐ方法
- 47分:VRChatのSyrmorのように、ソーシャルメディア(Instagram、TikTokなど)の重要な代替となっているメタバース
- 52分 :AR/VRとジェネレーティブAIはメタバースの未来をどのように形成するか(あるいはしないか)、メタバース・プラットフォームにおけるGenAIの最良の使い方。
You Tubeでは自動翻訳機能を使うと日本語字幕が出ます。
Watch Me Talk Making A Better Metaverse With XR Reality's Dominque Wu
Equimake:ウェブベース、リアルタイム、マルチユーザーの仮想世界作成プラットフォームを、試してみてください!
Equimakeは、Web上でマルチユーザー共同3D構築ができる、無料のインディーズプラットフォームです(そしてNWNのスポンサーでもあります)。
最近、Equimakeでは、プリムのような形状で作成ができるようになりました!
左側のオブジェクトメニューで利用できます(上のスクリーンショットを参照)。シェイプをクリックすると、即座にワールドに 「Rezz 」され、移動、拡大縮小、回転のオプションが中央上のメニューに表示されます。
自分で試してみてください!リード開発者のAlexは、NWN読者のために特別なサンドボックスをオープンしてくれました:
ここでもしWagnerと会ったら、メニューの左上にあるワールドチャットで声をかけてみてください。どんな素晴らしい作品が飛び出すか、今から楽しみです!
Alexに質問がある場合は、コメント欄かEquimake Discordに投稿してください。
SLモバイルアプリ、最初の3週間で20,000回以上ダウンロードされ、対象ユーザーのおよそ3人に1人に到達
6月25日にリリースされて以来(7月16日までに)、Second LifeのiOSとAndroid用モバイルアプリは20,000回以上ダウンロードされました。Google PlayではAndroid版アプリのダウンロード数が10,000を超えており、iOSとAndroidのスマートフォンの使用率は一般的に言って半々であることから、これは信用できる推定値です。以前の報告によると、SL利用者のiOS/Android所有率は約60/40であり、20,000以上という推定は控えめな方でしょう。
特筆すべきは、Google Playダウンロード数が1週間で2倍になったことです。
ほかにも注目すべき点は、 現在アプリを使用できるのがPremium/Premium+ ユーザーだけということです。それにもかかわらず、かなり多くのユーザーがモバイルアプリをインストールしていることになります:
Tyche Shepherdのデータ追跡のおかげで、2022年時点で68,000人以上のSLPremium/Premium+加入者がいることがわかっています。すなわち、およそ3人に1人がローンチ後1か月以内にアプリをダウンロードしたことになります。
真夏に出たオプションアプリとしては、よくユーザーを引き付けています。Wagnerは、バーチャルコミュニティとのつながりを保ちたいが、重いゲーマー用ラップトップを引きずって行きたくなかった、休暇で旅行中のSLユーザーが、モバイル版をダウンロードしたのではないかと推測しています。
Androidのカウンターの次の階層は50,000なので、それが次の大きなマイルストーンになります。しかし、このアプリがSecond Lifeの全ユーザーに開放されるまでは、その数字に達することはなさそうです。
競合と比較すると、まだ長い道のりが待っています。例えば、仮想世界IMVUとZepettoはSecond Lifeにかなり似ており(少なくとも表面上は)、Google Playだけでそれぞれ1000万以上、1億以上のダウンロードがあります。
動画: ガウススプラッティングで現実世界を仮想世界に変換したドローン映像
最近Kickstarterを立ち上げ、目標額の4倍を集めた新しいインディーズプロジェクト、SagaのHoloBikeを覚えているでしょうか? これは基本的に、VRヘッドセットを必要とせずに、仮想世界をエクササイズバイクに統合するものです。
創業者でリード・エンジニアのSamuel Matson(前職はグーグルのVR部門で働いていた)の好意で、Sagaがどのように仮想世界を作り出そうとしているかを示すビデオをいくつか紹介します。上でご覧いただいているのは、実際に現実世界でドローンが撮影したもので、アルゴリズム処理によってこの仮想シーンに変換されています:
「小規模なガウススプラット環境の初期テストを実施しました。」と彼は言います。「これは、ドローンの映像からAIで環境を生成する斬新な新しいアプローチです。AIは、2D映像から多数の点(スプラット)の相対的な3D位置を学習し、ボリューメトリックなシーンを構築するのです。この映像に見られる結果は、この学習の副産物であり、最適化によって改善することができます。」
「まだ始まったばかりですが、デジタル・ツインの可能性を示唆しています。」
このようなことを行うプロジェクトはこれが初めてとは言い難いですが(こちらは2019年のもの)、視覚的/没入的忠実度がいかに早く向上するかということに感心します。
Watch: Drone Footage Of Real World Converted Into Virtual World Through Gaussian Splatting
SeraphimとNWNのパートナーBad Unicornがショッピングとイベント用のHUDをベータローンチ!
Seraphim SLとNWNのパートナーBad Unicornによるクールなプロジェクト: インワールドイベントや多くのブランドから直接アイテムを購入するためのショッピングHUDです。Mr. Unicornが上のビデオで基本的なことを説明しています。HUDには彼が主催するショッピング・イベント「The Cloud」も含まれています。
Seraphim & NWN Partner Bad Unicorn Beta Launch HUD for Shopping & Events -- Here's How to Get It!
バーチャルワールドミュージアムによる大学のXRプログラム一覧
Virtual Worlds Museum(このブログのメディアパートナー)が編集している、大学や専門学校が提供するXRプログラムの一覧を紹介します。このトピックを学校で学ぼうと計画している人や、近所のプログラムを見つけたい人にとって、間違いなく共有する価値があるものです:
私たちのゴールは、没入型技術の学術的な機会を探求することを熱望している学生、教育者、研究者、XR愛好家に貴重なリソースを提供することです。このイニシアチブは、XRコミュニティの成長を促進し、仮想現実、拡張現実、複合現実の次世代のイノベーターを支援するための私たちのコミットメントの一部です。
現在も進行中のプロジェクトであるため、まだ掲載されていないプログラムがあれば、コメント欄に情報を書き込むか、VWMまで直接ご連絡ください。
*現在は米国の大学、専門学校が掲載の対象となっているようです。
Virtual Worlds Museum's Directory Of XR Programs At Universities
来月のおすすめバーチャルワールドニュースもお楽しみに!
Snap Shot Location: NEO KABUTO CITY
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